腎臓内科
こんな方は注意してください
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尿が泡立つ
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赤い色の尿が出る
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おしっこの回数が増える(特に夜間)
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尿が白く濁っている
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健康診断の尿検査で異常を指摘された
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普通に生活しているのに、1か月で2㎏以上の異常な体重増加があった
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顔や手足に浮腫(むくみ)がある
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排尿時の痛みや背中の痛みがある
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血液検査でクレアチニンの数値が高い
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血液検査にて、糖尿病の数値が悪い
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血縁者で透析をしている人がいる
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「沈黙の臓器」を守るために
腎臓病患者は、日本でおよそ1,300万人。約8人に1人が腎臓病という、決して珍しくない病気です。この数値はすでに腎臓病と診断された方の数ですので、腎臓病の手前、いわば「予備軍」の方はさらに多くいらっしゃるでしょう。
腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど自覚症状が出にくく、明らかな症状が出るころには既に病気が進行してしまっているケースの多い臓器です。だからこそ小さな体の変化であっても、健康診断やクリニックでの受診を行うことをおすすめします。
腎臓が悪くなるとどうなる?
腎臓が悪い状態をそのままにしておくと、「透析」や「腎臓移植」が必要になるケースがあります。透析とは腎臓の機能が充分に働かなくなったときに、体内の老廃物や余分な水分を機械的に取り除く治療法です。大きく血液透析と腹膜透析に分かれます。
血液透析の治療は週3回ほど、1回4〜5時間の時間を要するので日常生活に制限や不便が生じます。さらに、腎機能のすべてを透析で補うことはできないため、慢性的な体の不調も感じられることがございます。腹膜透析は、通院負担を減らし毎日自宅や職場で、ご自身で行える治療です。
健やかな日常生活を送るためには、体の異変を感じたとき、または健康診断において異常がみられた場合には早めにクリニックへの受診を受けることが重要です。
腎機能低下の種類と当院での治療
腎臓の不調はさまざまで、人によって治療内容は異なります。
・血尿
血尿の要因がどこにあるかを検査します。腎臓はもちろん、それ以外の感染症や腫瘍や結石などによる可能性も検査し、適切な治療を行います。
・蛋白尿
原因となる疾患の検索・評価を行い、必要でしたらお薬のご提案や、必要な場合は腎生検(腎臓の組織の一部を採取して顕微鏡で観察する検査)が行えるクリニックを紹介をしております。
・急性腎不全
原因となる薬剤や脱水、泌尿器的な疾患がないかを検索し、原因の除去および対策をご提案します。
・慢性腎不全
原因となる病気によりますが、悪化要素を極力抑えて、腎機能をなるべく維持できる方法をご提案します。
・薬剤性腎障害
原因薬剤の推定や、点滴、必要に応じて腎生検が可能な病院紹介を行います。
・健康診断での検尿異常
原因検索、今後の見通し、生活面での注意していただきたい点などをお伝えします。
・多発性のう胞腎
多発性のう胞腎は遺伝性の病気のため、早期に発見できれば適切な注意点や経過観察を行います。必要に応じて進行抑制のお薬をご提案しております。
当院の特徴
腎臓専門医と専属スタッフによる治療
桑名もり内科では、腎臓専門医の院長が診療を行います。新しい医療を研鑽し続け、患者さまに合わせた適切な提案を行います。また、腎臓病について食事指導が可能な管理栄養士、慢性腎臓病に従事する看護師が在籍しています。医師・スタッフがワンチームとなり患者さまと向き合います。
患者さまの不安に寄り添った診療
患者さまの不安、訴えをしっかり聞き、かつ受け止め、それに対しての分かりやすい説明を心がけます。特に治療方針において不明点や疑問点があると、不安は増していくと思います。
だからこそ、できる限り専門用語を使わず説明をし、ちょっとしたことでも相談してもらえる「聞きやすい雰囲気づくり」に努力しています。
費用負担を抑えた院内処方
当院では患者さまの費用負担を少しでも抑えるために院内処方を行っております。院外処方よりもコストを抑えられるメリットがあり、さらに院長みずから薬の説明をさせていただくため、患者さまにより安心して服用いただけます。
待ち時間を軽減するWeb予約
待ち時間が少しでも減らせるよう、Web予約とWeb問診を導入しております。いつでもすぐに予約できる公式LINEもご用意しておりますので、ぜひご登録ください。
Q.尿検査ではどんなことがわかりますか?
A.尿検査は健康状態の把握、腎臓をはじめとする内臓の病気の早期発見につながる可能性がある検査です。当院で行う尿定性検査では、タンパク、糖、潜血、ウロビリノーゲン、pH、比重、白血球をカップに採取した尿を試験紙に適量垂らして測定します。試験紙が変色しなければ陰性(-)、わずかに変色すれば疑陽性(±)、はっきりと変色すれば陽性(+)で、その変色の色調によって強陽性(2+)、(3+)と判定されます。
尿を採取するときは、出はじめの尿は採取せず途中の尿を採取しましょう。これは中間尿採取といい、尿道口付近の雑菌を尿に混入させないための採取法です。正確な検査を行うためには、尿は5~10mlほどあれば充分ですが、50mlほどあれば良いとされています。
①尿タンパク
正常な尿も若干のタンパク質が出ることがありますが、腎臓の働きが悪くなると多量のタンパク質が尿に混ざって出てくるようになります。尿タンパクの検査は、急性または慢性の腎機能障害の診断に用いられますが、疲労やストレスなどでも検出されることがあるので、尿タンパクが出たからといって100%腎臓病であるというわけではありません。不安に思う方は一度、クリニックを受診してください。
②尿糖
腎臓の機能が低下している場合や血中の糖が高い場合は、尿に糖が出てきます。尿糖が検出された場合は糖尿病の可能性がありますが、食後の血糖値上昇などにより、糖尿病でない方でも尿糖が検出されることがあります。
③尿潜血
尿潜血とは、尿に血液が混じっている状態です。腎臓や尿路から出血している場合に検出されます。腎臓、尿管、膀胱などの病気が潜んでいる可能性が考えられますが、疲労や感染などの全身状態の低下によって、一時的に尿潜血が出ていることもあります。その他、体質で長年、尿潜血が陽性の方もおられます。診断をつけるには、まず腎臓や膀胱、尿管に腫瘍や結石がないかを確認、ない場合は蛋白尿との兼合いも含めて糸球体腎炎の疑いや、良性血尿の可能性を探るといった順で検査を進めていきます。
④尿ウロビリノーゲン
尿が黄色くなるのはウロビリノーゲンが含まれるためです。正常な尿にはわずかなウロビリノーゲンが検出されますが、肝炎や肝硬変などで肝臓の働きが悪くなると、ウロビリノーゲンの量が多くなります。ただし一時的な体調不良、食欲の低下、便秘でも陽性になることもあります。
⑤尿pH(ペーハー)
尿の酸性・アルカリ性を調べます。健康な方の尿は6.5程度(4.5~8.0)で、「弱酸性」となります。アルカリ性の場合は、腎盂腎炎や膀胱炎、尿道炎などの感染症が原因が考えられ、酸性の場合は腎結石や尿管結石ができやすくなる傾向があります。
⑥尿比重
尿素や尿酸、クレアチニン、ナトリウムなど、さまざまな物質が含まれています。これら物質の量によって、尿の比重が変わってきます。基準値は1.010~1.030とされていますが、健康な人でも条件によって変動します。1.010以下の場合は腎機能の低下、逆に1.030以上の場合は、腎不全による乏尿、ネフローゼ症候群、糖尿病、心不全、脱水症状などの可能性が考えられます。
Q.腎臓病の治療中は食事制限が必要になりますか?
A.まず、本人の腎機能がどの程度悪いのか、また何が原因で悪いのかを見極めて、それにより食事制限が必要な方とそうでない方に分かれます。また、制限も各人の腎機能や年齢によって強弱が分かれます。共通しているのは、塩分を控えめにすることです。
Q.血液検査でクレアチニンが高いと言われました。
A.クレアチニンとは、本来腎臓で排泄される体内の老廃物を表します。なのでクレアチニンが高いと、腎機能が低下していることを意味します。
クレアチニンは全ての人が同じ基準値では無く、年齢や性別によって多少異なります。正常値は男性1.1mg/dl未満、女性0.7mg/dl未満です。3ヶ月以上クレアチニンが高く、腎機能の低下が見られる状態が「慢性腎不全(現在では慢性腎臓病と呼ばれます)」。
数時間〜数日の間のみクレアチニンが高くなるのが「急性腎不全(現在では急性腎障害と呼ばれます)」です。
慢性腎臓病では正常な腎機能に戻る事が非常に難しいとされ、悪化を防ぐことが大切になってきます。急性腎障害の場合は適切な治療を行えば元に戻る可能性もありますが、慢性腎臓病に移行する場合もあるので注意が必要です。
クレアチニンは、かなり高い数値でなければ自覚症状がありません。検査で異常を指摘された際には、早めに受診してください。
Q.尿の泡立ちがあるのはなぜですか?
A.尿が泡立つ原因は主に4つあり、「タンパクが含まれている」、「糖が含まれている」「細菌に感染している」「濃度が高い」のどれかが考えられます。異常がないこともありますが、気になったら一度受診いただくことをお勧めします。
Q.むくみの原因は腎臓ですか?
A.「むくみは腎臓が悪い証拠」と考えられる方も多いかと思いますが、腎臓はたくさんある原因のうちの一つに過ぎません。
むくみがあるときのポイントは、片足なのか、両足なのかを確認することです。片足だけのむくみであれば、病気の可能性は低くなります。
両足ともにむくんでいる場合は、注意が必要です。腎臓や肝臓などの異常の可能性があるので、一度ご相談下さい。
Q.血尿がでて心配です。
A.血尿が必ずしも腎臓病のサインというわけではなく、結石由来も多いです。ですので落ち着いてクリニックでの検査をおこなってください。
ちなみに、血尿は見た目で赤い尿が確認できる「肉眼的血尿」と、赤くないが検査での尿潜血「顕微鏡的血尿」があります。見た目に出なくとも検査で確認されたときには受診してください。
Q.腎臓病の治療方法を教えてください。
・生活習慣の改善
・血圧対策
・脂質異常症(LDLコレステロール)の改善
・尿酸値の改善
・タンパク質の摂取制限
・血糖コントロール
などを行います。また、生活習慣の見直しとして禁煙、塩分の制限、体重の適正化、運動、食事の制限なども行います。
診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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8:30~12:00 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | / |
15:00〜18:00 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | / | / | / |